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    C144平均律


144平均律          C応用の広い音律

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純正律はハ長調ならよいですが、調によっては複雑な話になっていきます。この問題を解消するために144平均律を提案します。144平均律とは12平均律の各半音を更に均等に12分割した音律です。


◇◇  ダイナミック純正律とは  ◇◇

ここで144平均律の説明の前にダイナミック純正律について触れておきます。この純正律はハ長調優先ではなく、どの調でも同じ扱いになる音律です。


純正律ではラ音が440Hzのときド音は264Hzになります。もしラ音を例えば442Hzに変えれば、ド音も同じ割合で変化します。しかしこのド音はラ音の高さを決めればどの調であっても音高が変わることはありません。レ音は297Hzですから、ハ長調のド音は264Hzであり、ニ長調のド音は297Hzになります。


これに対して各調毎にド音の音高を変えて行くことが出来ます。ド音の高さを変えるとは次のような話になります。


先ずハ長調のときのド音を平均律の値とします。261.626Hzです。他の音の音高はこの音を基にして純正律の比率で決まります。ニ長調のときも、ニ長調のド音を平均律の値とします。293.665Hzです。他の音の音高もこの音を基にして純正律の比率で決まります。


このようにすると、調が変わっても、その調における階名間の音の比率が全く変わらないので、転調が分かりやすくなります。


このような純正律をダイナミック純正律と呼ぶことにします。これに対してド音の音高が不変の場合の従来の純正律をスタティック純正律と呼びます。


144平均律はこのダイナミック純正律によく適合します。


◇◇  144平均律とは  ◇◇

上記のように12平均律の各音を更に12分割しますので、144平均律は100÷12=8+(1/3)=8.33(セント)刻みの音律になります。この単位の音程が144個集まれば1オクターブの1200セントになります。


この12分割している音を各半音に対して -5、-4、-3、-2、-1、(0)、1、2、3、4、5、6 のような12音として表示します。これは音の場合ですが、他の音の場合も同じように表示します。


◇◇  144平均律の利点  ◇◇

調を考えた場合平均律であれば、どの調にも容易に転調も出来ますし、都合がよいです。12平均律では純正律の音からの乖離が大き過ぎますが、144平均律なら上記のように、8.33セント刻みになりますので、純正律の音に近づけられます。この乖離の誤差は大きくないので、144平均律で代替可能といえます。


上記のようにどの調も同じ扱いが出来る純正律であるダイナミック純正律を考えた時、振動周波数の数が非常に多くなってしまいます。これを144平均律で代替すれば、この問題を避けることが出来ます。


またこの音律は平均律ですので、平均律の楽器との合奏にも適しています。更に四分音等がこの音律に含まれますので現代音楽にも最適なものになります。


これらのことから、144平均律は万能音律ということが出来ます。


◇◇  144平均律と誤差  ◇◇

144平均律と純正律との間の誤差は数セントであり、大きくありません。(3.9セント以下です。)しかもこの誤差は調によって変わることはありません。補正の対象になり得ます。


◇◇  144平均律への集約  ◇◇

音律は平均律、ピタゴラス律、純正律、7−limitと多いです。それぞれ各調のことまで考えると話はかなり複雑になっていきます。これらの話を進めた結果として、144平均律を考えると良いことが分かります。ダイナミック純正律等も含めて最終的に全ての音律を144平均律に集約することが出来るはずです。純正律は転調が困難な場合もありますが、144平均律なら全く問題がありません。(144平均律応用特許出願及び登録済:通常実施許諾用意有)





参考
◇◇  MIDIへの対応  ◇◇

この方式はMIDI(Musical Instruments Digital Interface)への対応も非常に適しています。MIDIはそもそもオクターブ12音として扱っていますので、ノートナンバーと音名コードが直接一対一に対応するからです。


なお、144平均律の為に、新しくノートナンバーを決め直していくことも必要でしょう。144平均律の為のノートナンバーが決まれば、純正律の音楽を容易に扱えることになり、将来の電子楽器の発達にも期待出来るはずです。






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